【ネタバレ】ダンガンロンパ3未来編 5話段階での推理

ダンガンロンパ3の推理・考察はどう考えても
放送リアルタイムでやったほうが楽しいのだが、twitterだとネタバレ配慮が難しいので
この半ば放棄されたはてなを再利用することにする。

○襲撃者は結局誰なのか?

未来編の核心であるこの命題だが、現状の推理としては
『襲撃者など存在しない』が解なのではないかと考えている。
ではあの死体は何なのか、という話になるのだが、その点は
『襲撃者以外の要因で死亡した死体を殺人の被害者であるように偽装している』
ということなのではないだろうか。
現状、襲撃者に殺害されたと見られているのは三名。

・雪染ちさ
・グレート・ゴズ
・忌村静子

雪染については後述するため、最初はゴズから。
ゴズは刺殺体の形で発見されたが、実際のところNG死だったのではないだろうか?
重要な点は3つ。
まずはゴズはマスクマンであるということだ。
万代がそうであったように、NG死の場合苦悶の表情が残ることになるわけだが、
ゴズはマスクマンであるが故にその死に顔がマスクを外すまで判明しない。
次のポイントとしては、ゴズの死亡した場に月光ヶ原美彩が一緒にいたということがある。
4話において月光ヶ原は塔和モナカが遠隔操作するロボットであることが判明したが、
当然ながらロボットは時間が来たところで睡眠薬で眠ったりはしない。
NG死したゴズを他殺体であるかのように工作するのは容易ということだ。
そしてこれに関連してくるのが3つ目のポイント。
ゴズの発見直前に、朝比奈が殺害されたかのような無意味な偽装がなされていたのがある。
これを行ったのも月光ヶ原=モナカであると考えると、
ある種これは苗木に対するヒント行為だったのではないだろうか?

次に検証するのは5話ラストに殺害された(暫定)忌村であるが、
彼女は5話において過剰なまでに薬物による身体強化を行っている。
つまりオーバードーズ死したという流れもありえるわけだ。
そして彼女が死ぬ直前の流れではこれまた月光ヶ原が戦闘介入している。
死体を工作するには都合のいい位置関係であると言えよう。

さて、ここまで読んできた読者の方々はこう思うのではないか。
「いや、死体に工作したんじゃなくて普通に月光ヶ原=モナカが襲撃者じゃないの?」
もっともな話である。
僕も4話までだったら「そんなベタベタなオチはありえんだろ」というメタ読み抜きでは主張が辛かった。
が、5話で天願元学園長が襲撃者の正体について気付いており、
その真相を聞いた宗方が天願を絶望の残党として殺したわけではないことである種の納得を得た。
天願が特定個人を襲撃者と見なしていたのであれば、それを公表しないことは絶望に利することになってしまう。
だが、天願が絶望サイドではなく、また公表を差し控える理由があるとすれば
「公表したところで疑心暗鬼に陥っている面々は信じない」といったところだろう。

では今回の『ゲーム』、なぜこんなややこしいことをしているのだろうか?
ポイントは「今回のゲームは外に中継されている」という点だろう。
絶望の残党によって一人、また一人と未来機関が殺害されていくのは確かに絶望的映像ではあるだろう。
だが、1・2(+各種スピンオフ)を通して江ノ島の悪意を見てきた視聴者はこう思うはず。
「……ヌルくね?」
……じゃあこのヌルい状況が本当に悪意マシマシ絶望映像として機能する真相はというと――
『襲撃者なんていないのに、いると信じて希望同士でコロシアイが発生している』
くらいしかないんじゃないかなあ?

ほら、キャッチコピーもそうだよね?
『希望が希望を殺す絶望の物語が始まる』って。

○絶望の残党は?

じゃあ今回のコロシアイを運営している絶望の残党、結局誰なんだろう、という話になるわけで。
もちろんモナカはそうであろうけれど、彼女は立ち位置として主犯ではないはず。
メタ的な読み方はさておき、彼女はスピンオフのボスにはなれても
正規ナンバリングで絶望の後継者としてラスボスには成り得ない(器的な意味で)。
なので彼女が今回担当しているのは施設の閉鎖、死体の工作といったゲームの進行部分のみと考えられる。

じゃあ今回のコロシアイを計画した主犯は?

→雪染ちさ

……ということなのではないだろうか。
「殺人者が存在しないコロシアイ」で「最初の死者」を出現させる方法は一つ。
「犯人が自殺する」しかありえない。
そして、最初の死者さえ出現してしまえば、未来機関の面々がコロシアイを始めるのは今まで描写されてきた通り。

また、そもそも彼女はクラス全員が絶望落ちした77期生の教師であり、
カムクラプロジェクトまっさかりの予備学科に移動していったわけである。
状況的に考えて、江ノ島の影響で絶望落ちしないのは不自然、とまで言える。

○宗方の思惑は?

さて、絶望の残党のコロシアイ計画はさておき、宗方はもともとこういう状況を想定していたのではないだろうか。
つまるところ、彼はもともと「絶望疑惑のある未来機関メンバーを粛清する」ために今回の招集をかけたのではないか。
もちろん苗木・霧切・朝比奈・葉隠は2の一件があるわけだし、
76期生トリオも退学になっているため信用度は低く、御手洗に至っては問題の77期生(あっれー?)である。
どうも怪しい人材ばかりが集められているようにしか見えない。
そして雪染。
宗方が雪染に絶望残党疑惑を内心抱いていたとするのであれば、
「雪染を犠牲にしても」の言葉の意味が変わってくる……